無機塗料とは?使用する際のトラブルや対策方法についても紹介!
高い機能性が備わった無機塗料は、とても人気です。
そのため、多くの方があまり深く考えず、それを使用する場合がありますが、実はそこには「落とし穴」が存在します。
あまり知識がないまま、無機塗料を採用してしまうと、思いもよらないトラブルにつながってしまう可能性が十分にあります。
そこで、そのようなトラブルを起こさないために、今回は、無機塗料を使用する際のトラブルや対策方法について紹介します。
使用する際の注意点も踏まえたうえで、無機塗料の使用を検討されることをおすすめします。
□無機塗料とは何か?
無機物が含まれた塗料を無機塗料と言います。
具体的な無機物として、レンガやガラスが挙げられます。
ただ、「無機物が塗料の中にどれくらい含まれていれば、無機塗料であるといえるか」という明確な基準は存在しないため、その点には注意しましょう。
無機塗料は、その高い人気や優れた性能ゆえに、比較的高い価格で売られているため、無機塗料の明確な基準はないということを認識していないと、後々のトラブルにつながる可能性があります。
□無機塗料を使う利点とは?
1つ目は、外壁を長期間にわたって保護できることです。
無機物を使用しているため、高い耐候性を活かして、長い期間にわたって、外壁を保護できます。
基本的に、太陽光や紫外線、雨などが塗膜を劣化させる要因となりますが、高い耐候性が発揮されることで、外壁の劣化を防ぎます。
2つ目は、カビや苔が生じにくいことです。
カビや苔は、有機物を栄養素として生存しています。
そのため、有機物が多く含まれた有機塗料を使うと、比較的カビや苔が住みつきやすくなります。
一方で、有機物があまり含まれていない無機塗料を使用した場合、カビや苔が生存しにくくなるのです。
結果的に、高頻度に掃除する必要がなくなります。
3つ目は、汚れにくいことです。
無機物には、水に強いという性質があります。
そのため、表面に付着している汚れも、汚れを浮かせることで、雨水で洗い流せます。
親水性に加えて、静電気が起きにくい性質もあるため、ほこりのようなゴミを寄せ付けません。
4つ目は、燃え広がりにくいことです。
ガラスやレンガのような無機物は、不燃性があるため燃えません。
無機塗料には、そのような無機物に加えて、有機物も含まれているため、少しも燃え広がらないわけではないものの、外壁に有機塗料を塗装した場合に比べて、火が広がりにくいのです。
そのため、火事の際に無機塗料の不燃性が発揮されます。
□無機塗料を使う際の注意点について
1つ目は、価格が比較的高い傾向にあることです。
当然ながら、無機塗料の価格は種類によって異なりますが、比較的高い傾向にあります。
それは、無機物が多く含まれているからです。
ただし、無機塗料の中でも安いものは多くあるため、ご自身の理想的な予算にあった塗料を選ぶことがおすすめです。
2つ目は、塗装のはがれやすさは職人の技術に大きく左右されることです。
塗装工事において、高圧洗浄や下地処理、下塗りや中塗り、上塗りなど、様々な工程を丁寧に行うことが必要です。
仮に、下塗りした塗装面がしっかり乾いていない状態で、上塗りをしてしまうと、すぐにはがれてしまう可能性があります。
そのため、過度に施工時間が短く設定されている場合は、注意が必要です。
3つ目は、無機塗料を使用できない箇所があることです。
無機塗料だけでなく、他の塗料にも共通していることですが、外壁材の種類と塗料の種類には相性の良し悪しがあります。
例えば、水を吸収することで、膨張や収縮を繰り返す木部と、ウレタン塗料はとても相性がいいです。
それは、ウレタン塗料には、高い弾力性が備わっているからです。
無機塗料の良さを最大限まで活かせる箇所には、無機塗料を使用できますが、そうでない箇所もあることを予め考慮しておきましょう。
4つ目は、艶を消せないことです。
艶を完全に消すことは難しいです。
艶があった方が、「新築のような綺麗さ」を感じる方も多くいらっしゃるため、そのような方にとっては何の問題もございません。
仮に、艶が少ないマットな外壁に強いこだわりを持たれている方は、艶調整を検討されるといいでしょう。
ただ、5分艶から3分艶までしか消せないこともあるため、予め把握しておきましょう。
5つ目は、塗料の善し悪しの識別が難しいことです。
仮に無機物が少量しか含まれていなかったとしても、無機塗料とみなされるため、性能がいいのか悪いのか一見判別しづらいです。
また、含まれている無機物が、耐用年数の長さに全く関係のない場合もあります。
そのため、一概に「無機塗料だからいいもの」とは判断できません。
□無機塗料を使ったことで起きるトラブルについて
1つ目は、予算オーバーしてしまうことです。
無機塗料は、比較的価格が高い傾向にあるため、その点を考慮せずに、塗装工事を始めてしまうと、想定以上に費用が必要になることがあります。
無機塗料の価格は高く感じられるかもしれませんが、長期的な視点で見ると、コストを抑えられることがあります。
例えば、高い耐久性と耐候性を備えた無機塗料を使う場合の方が、耐候性の低い塗料を使用した場合に比べて、メンテナンスの頻度が減ります。
その結果、再塗装の回数を減らせるため、費用が抑えられるのです。
そのため、無機塗料を使用する際は、事前に価格の相場感を把握しておくことと、長期的に見て費用を抑えられるというメリットを把握しておくことが大切です。
2つ目は、ひび割れしやすいことです。
無機塗料には多くの種類があるため、ひび割れしにくいものを選びましょう。
無機塗料は、無機物を含んでいるため、非常に固く、地震によって、ひび割れをおこす可能性があります。
そのため、無機塗料の中でも、「弾力性」の高いものを採用することで、高い弾力性と耐久性や耐候性を最大限まで発揮でき、メンテナンス頻度を減らせます。
□無機塗料の使用で失敗しないために考慮すべき点について
1つ目は、木製やガルバリウム鋼板との相性が悪いことです。
木製やガルバリウム鋼板と、無機塗料はうまく密着しないことが多いです。
それは、無機塗料の特性上の問題ではありますが、木製やガルバリウム鋼板に対応している種類の無機塗料もあります。
そのため、塗料を選択する際は、外壁材との相性をしっかりと考慮したうえで、選択しましょう。
2つ目は、次の塗り替え時期まで長期間空ける必要性があることです。
無機塗料は、その高い耐久性ゆえに、次回の塗り替えまで、10年以上空けないといけない可能性があります。
また、10年以上経過していたとしても、塗膜が劣化していない可能性もあるため、次回の塗り替え時期までを考慮したうえで採用を検討しましょう。
□まとめ
今回は、無機塗料を使用する際のトラブルや対処方法について紹介しました。
外壁塗装や屋根塗装をご検討中の方には、是非ご検討いただきたいほど、魅力的な塗料です。
ただし、無機塗料の善し悪しを判断するためには、ある程度の専門的な知識が必要です。
後々のトラブルにつながらないように、ご自身の理想にあったものを選ぶことがおすすめです。
ご自身の住宅における理想的な外壁や屋根をイメージされている方は、是非詳細をお聞かせください。
埼玉・川口市周辺で無機塗料に関する疑問やお悩みがある方は、お気軽に当社までご連絡くださいませ。
皆様からのお問い合わせをお待ちしております。
NEW
-
おすすめの屋根の色をご紹介
2023/05/25 -
サイディング外壁の補修方法についてご紹介
2023/05/16 -
塗りムラを放置する危険性や対策について
2023/05/09